はじめに(全体の体系と記事の種類)
本ブログでは、OCI学習を体系立てて整理するために、次の2種類の記事を扱います。
- 知識ノート(N-xx):概念・設計の考え方・判断基準を整理します。
- 検証(L-xx):手順・設定値・つまずきポイントを、再現可能な形で記録します。
本記事は検証(L-00)として、OCIの学習・検証を継続するための「共通の土台」を先に整備します。
本ブログにおける「知識ノート(N)」と「検証(L)」の位置づけ
- 知識ノート(N)で「なぜその設計・設定が必要か」を理解し、
- 検証(L)で「実際に手を動かして再現できる状態」を作ります。
本記事で扱う検証範囲
本記事で行うこと
- 検証用コンパートメントの作成(推奨)
- 命名規約(名前の付け方)の決定
- タグ設計(最低限のキー)の決定と適用方針
- 主要リソースの“置き場所”を固定(例:
dev配下に集約)
1. 検証概要
- 本検証は、OCI学習に必要な「検証環境」を整備します。
- 命名規約とタグを設定し、リソースの棚卸し・削除・コスト把握を容易にします。
- 以降のNetwork/Compute検証を、同じ前提で再現できる状態にします。
2. ゴール(到達条件)
次の条件を満たすことをゴールとします。
- 検証用コンパートメント(例:
dev)が作成され、以降のリソース配置先が確定している - 命名規約(プレフィックス、環境名、用途、連番など)が文章化されている
- 必須タグ(例:
env/owner/purpose/ttl)の方針が決まり、少なくとも1リソースに適用できている - 「どこに何を作るか」のルール(リージョン、コンパートメント、命名、タグ)が1ページで確認できる状態になっている
3. 前提(構成・権限)
3-1. 構成前提
- OCIテナンシにログインできること
- 利用リージョンが決まっていること(例:Japan East(Tokyo))
- 検証用の配置先としてコンパートメントを新規作成できること
- 以降の検証で作成する予定の代表リソースを想定していること
- VCN / Subnet / IGW・NAT・SG / Route Table / NSG
- Compute Instance / Block Volume
- Object Storage Bucket(必要に応じて)
3-2. 権限前提(最小限)
以下のいずれかを満たすことが必要です。
- テナンシ管理者相当の権限がある
または - 対象コンパートメント配下で「コンパートメント作成」「タグ(定義/利用)」「主要リソース作成」に必要な権限が付与されている
※権限は組織ルールにより異なります。最小権限で進める場合は、後続のIAM記事に沿って段階的に付与します。
4. 設定値(一覧表)
※理解のために最初に固定します(例です)。
| 項目 | 推奨値(例) | 補足 |
|---|---|---|
| 利用リージョン | Japan East(Tokyo) | 学習では1リージョン固定が管理しやすいです |
| コンパートメント | dev(配下に必要なら network / compute など) | まずは dev のみでも問題ありません |
| 命名プレフィックス | oci もしくは任意の短縮名 | 例:oci-dev-net-vcn-01 |
| 環境名(env) | dev | 本番想定がある場合は stg/prod を将来追加します |
| 必須タグ(例) | env, owner, purpose, ttl | ttl(Time To Live) は検証リソースの削除忘れ防止に有効です |
| 連番 | 01, 02, 03... | 同種リソース複数作成時の識別に使用します |
命名規約(推奨フォーマット)
{prefix}-{env}-{domain}-{resource}-{nn}
- 例:
oci-dev-net-vcn-01 - 例:
oci-dev-cmp-vm-01 - 例:
oci-dev-obj-bkt-01
domain例:net(network)/ cmp(compute)/ obj(object)/ sec(security)
5. 手順
手順1:検証用コンパートメントを作成します
- OCIコンソールで Identity & Security → Compartments を開きます。
- Create Compartment を選択し、
devを作成します。 - 必要に応じて、配下に
network/computeなどの子コンパートメントを作成します(任意)。

確認ポイント:作成したコンパートメントが一覧に表示され、選択できる状態になっていること。
手順2:タグ方針を決定し、タグを付与できる状態にします
- 最低限のタグキーを決めます(例:
env/owner/purpose/ttl)。 - 可能であれば、タグ・ネームスペース(またはタグ定義)を作成します(組織ルールに従います)。
- 任意の既存リソース、または新規に作成した簡易リソースにタグを付与します。
確認ポイント:リソース詳細画面で、タグが表示されること。
手順3:命名規約を本文として固定し、以降の検証で統一します
- 命名規約フォーマット(例:
{prefix}-{env}-{domain}-{resource}-{nn})を記事に記載します。 - domainの略称(
net/cmp/obj/secなど)を表として定義します。 - 以降の検証記事では、この命名規約でリソース名を付けることを明記します。
確認ポイント:次の検証(Network/Compute)で、命名規約どおりの名前を付ける準備ができていること。
6. 結果(成功/失敗のスクショ)
成功時(証跡)
- コンパートメント一覧に
devが表示されている画面

- 任意のリソース詳細で、タグが付与されている画面
失敗時(典型例)
- コンパートメント作成ボタンが表示されない/作成が失敗する
- 原因例:権限不足(ポリシー未付与)
- 対応例:管理者に必要権限の付与を依頼する(対象コンパートメント範囲を明確化)
さいごに(所感)
検証環境は、最初に「置き場所(コンパートメント)」と「識別方法(命名規約・タグ)」を固定しておくと、作業を効率的に進めやすくなります。あわせて、リソースが増えた場合でも整理・検索がしやすくなり、構成を見失いにくいと感じました。
情報ソース
- OCI公式:IAM 概要(権限の考え方)
https://docs.oracle.com/en-us/iaas/Content/Identity/Concepts/overview.htm - OCI公式:ポリシー(Policies)
https://docs.oracle.com/en-us/iaas/Content/Identity/Concepts/policies.htm - OCI公式:コンパートメント管理
https://docs.oracle.com/en-us/iaas/Content/Identity/Tasks/managingcompartments.htm - OCI公式:リージョンと可用性ドメイン
https://docs.oracle.com/en-us/iaas/Content/General/Concepts/regions.htm - OCI公式:タグ(Tagging)
https://docs.oracle.com/en-us/iaas/Content/Tagging/Concepts/taggingoverview.htm

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