はじめに
OCI の VCN 作成画面などで出てくる 「ウィザード」。
なんとなく便利そうなので使っているけれど、「結局どう違うのか」「今どきどちらをみんな使ってるのか?」という疑問があったので、整理してみました。
ウィザードとは?
ウィザード(Wizard) とは、設定や構築を
ステップごとに案内してくれる “ガイド付きの作成機能” のことです。
画面の指示に従って
「次へ」「次へ」と進めるだけで、必要な項目を順番に入力できるようになっています。
OCI の VCN 作成ウィザードでは、
VCN だけでなく、サブネット・ルート表・インターネットゲートウェイなど、
関連するネットワークリソースをまとめて自動で作成してくれます。

「ウィザード(wizard)」の語源は「wise(賢い)」が元になった言葉で、
中英語 wysard(wise=賢い+-ard=〜の人)から来ており、
もともとは 「賢者/知者」→転じて「魔法使い・術者」 を意味するようになりました。
そこから IT 用語としては、
“複雑な作業を知識豊富な「賢者」が導いてくれる →
ユーザーを正しく導くガイド機能”
というイメージで、
操作を案内してくれる支援ツール=ウィザード という意味に転用されています。
ウィザード方式 と 手動方式 の違い
🔷 ウィザード方式
特徴
- ガイド付きで進められる
- 基本設定が自動的に揃う
- 迷いにくく、失敗しにくい
メリット
- 早い
- 簡単
- 設定漏れが起きにくい
デメリット
- 細かい調整はあまりできない
- 仕組みを理解しないまま完成してしまうことも
イメージ
“一緒に相談しながら作ってくれる感じ”
🔷 手動(ウィザードなし)方式
特徴
- VCN / サブネット / ルート表 / ゲートウェイなどを
1つずつ自分で作成して組み合わせる - 完全に自分で設計する
メリット
- 自由度が高い
- 実務向けの複雑な構成が作れる
- 理解が深まる(学習的にも◎)
デメリット
- 手間がかかる
- 間違える可能性がある
- 初心者には少し難しい
イメージ
“部品からネットワークを組み立てる感じ”
今どきどちらが多いのか?
結論はこれです。
いま一番多いのは「ウィザード」
- 学習者
- 個人利用
- 小規模構成
では ウィザードが圧倒的多数。
スピード・分かりやすさ・安心感が理由です。
ただし「実務」では…
最近の実務では
- 手動構築
よりも
👉 IaC(Infrastructure as Code) が主流になっています。
OCI だと特に:
- Terraform
- Oracle Resource Manager
がよく使われます。
理由は:
- 再現性がある
- 自動化できる
- 監査対応しやすい
- 複数環境(本番 / 開発)で統一しやすい
まとめ
- ウィザード = 早く安全に作りたい人向け
- 手動構成 = 設計したい / 理解を深めたい人向け
- 実務トレンド = 自動化(Terraform など)
学習を始めた段階ではウィザードで問題なく、
慣れてきたら 手動構成 → IaC へ進むのが一番自然なステップだと感じました。
情報ソース
Oracle 公式:VCN 作成方法
https://docs.oracle.com/en-us/iaas/Content/Network/Tasks/managingVCNs.htm
Oracle Resource Manager(Terraform連携)
https://docs.oracle.com/en-us/iaas/Content/ResourceManager/home.htm


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